じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ (新潮文庫)



じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ (新潮文庫)

商品カテゴリ:アート,建築,デザイン
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シェイクスピアの時代にもツンデレはいるんだ、ということがわかる小説。
じゃじゃ馬ならしのケイトは違う気がするが、空騒ぎのベアトリスは紛れも無くツンデレ。
どころか、べネディックのほうも鈍感さを発揮しており、とても400年前の演劇とは思えない。
人間とは移り気なもの ーー「空騒ぎ」5幕4場

「じゃじゃ馬ならし」は、「じゃじゃ馬」だと思われていたケイトが、一人のタフ・ガイと出会って魅力的な女性に変身する話。一方の「空騒ぎ」は、男嫌い、女嫌いのベネディックとベアトリスが、友人たちの好意ある罠にはめられ、それぞれ優しい女性、頼もしい男性であることに気づき結婚に至る、という喜劇。共に「思い込み」がテーマになっている。

でも、「思い込み」とはなんだろう? ケイトはみんなに「じゃじゃ馬」だと思われていた。自分でもそう思っていたに違いない。だが本当は、ほかの誰よりも女らしい女性だった。−−本当だろうか? 劇の冒頭、私たちは彼女を「じゃじゃ馬」だと思い込んでいた訳だが、それなら終幕の理想的な女性となった彼女にだって、そう思い込んでいるだけかもしれない、と疑うことも許されるのではないか? この二つの喜劇に共通している本当のテーマ、それは「私とは誰か」という、もっと根源的な問いかけかもしれない。

私は私だと思っている。私はこれが本当の自分だと思い込んでいる。でも実際の私はぜんぜん別な人間かもしれないし、ただ自分でそう思い込んでいるだけなのかもしれない。私は「じゃじゃ馬」かもしれないし、そうでないかもしれないし、あるいはその両者であるかもしれないし、両者とはまったく無関係かもしれない。ーーひとつだけ明らかなのは、人間は変わる、変わり得る、ということだろう。

アナタハ、本当ニ、アナタデスカ?



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